全身性強皮症かな?と思ったら

どんな診察があるの?

一般的な診察の流れ

問診や診察、さまざまな検査が行われます。

全身性強皮症の症状は、ほかの膠原病と共通しているものがあります。適切な治療を行うためにも、慎重な判断が必要で、専門医でもひとつの検査だけでは診断できません。そのため、患者さんの症状やさまざまな検査の結果を、診断基準にあてはめることで総合的に診断されます。

問診や診察では、皮膚や各臓器などの全身の症状を確かめます。また、医師が診断をするうえでヒントとなるさまざまな情報を確認します。膠原病が疑われるときには、膠原病のどの病気の可能性があるかを絞り込むスクリーニング検査が行われます。そのうえで、全身性強皮症などのそれぞれの病気の診断に必要な検査が行われ、総合的に診断されます。

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問診・診察

問診や診察では、病気と関係がないように思えることでも率直に話すことが大切です。

問診や診察で聞かれること

  • 症状(どんな症状がいつ頃出たか、気になる症状のこと など)
  • 家族歴(家族や親族に膠原病になった方はいるかどうか など)
  • 既往歴や現病歴(これまでにかかったことのある病気、現在治療中の病気 など)
  • おくすりや治療(現在服用しているおくすりや治療のこと など)
  • 手術を受けたことがあるかどうか
  • 健康食品やサプリメントを使っているかどうか

膠原病は特定の職業と関係していることがあります。また、一部の健康食品やサプリメントなどの「免疫力を高める食品」は、症状を悪化させる可能性があります。病気と関係がないように思えることを聞かれても、きちんと伝えましょう。

視診や触診、聴診によって、皮膚や関節などの全身の症状を確かめます。

膠原病は全身に症状があらわれるため、からだ全体を診察する必要があります。しかし、限られた時間ではすべての情報を得ることは難しいため、患者さんが気になっている症状があれば、その部分にポイントをおいて診察することもあります。ご自身の気になる症状をきちんと伝えることが大切です。

膠原病の検査

それぞれの病気の診断に必要な検査が行われます。

問診、診察で病気が絞り込めたら、診断のために必要な検査を行います。血液検査、X線検査、肺機能や心機能などの検査、肺のHRCT検査などが行われます。(参考:「診察の流れ」)

膠原病の代表的な検査として、自己抗体(からだの成分と反応する抗体)の検査があります。膠原病の患者さんのほとんどで、血液中に自己抗体が検出されます。自己抗体のタイプによって、どういう種類の膠原病の可能性があるのかもわかります。また、からだの中でおこっている炎症の強さや各臓器の異常を調べるために、血液検査やX線検査などが行われます。

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